過保護について考える その3   過ぎたるは・・・・・

「過ぎたるは及ばざるがごとし」という諺のように、今の世の中 豊かすぎて、かえってだめになっている現象があまりにも多いのではないでしょうか。

教育の世界でも例外ではありません。今の子は物を大切にしないとか、食べ物の好き嫌いが多すぎるとか、外で遊べないとか、風邪をひきやすいとか、肥満児や子供の成人病が増えているとか、親から見て困る行動の多くは物の豊かさが原因していることが多く、 過保護の親が多いのもその典型であると思います。

 昔のように兄弟の数が多く、また物も豊かでなかった頃の親は、子供をかまいたくてもかまっている暇などなかったので、子供のほうも、なんでも自分でやらなくてはならなかった。
 しかし、そのことがかえって、子供の自立心や、根性や、思いやりの気持ちを自然に、植え付けてくれたと思います。
要するに毎日の生活そのものが、子供にとっては自立のための学習だったのでです。
おもちゃなどは、めったに買ってもらえなかったから、周りにあるものを工夫して遊びの道具にしたり、買ってもらったものは、それが学用品であれ、オモチャであれ、とことん大事に使ったものです。

とは言うものの、好むと好まざるとにかかわらず、この豊かな時代に、子育てをしているお父さんやお母さんに、過保護な親になるな、というほうが無理なことなのかもしれません。
  どんなに気をつけていても、多少は過保護な育てかたをしてしまいます。
 ただ、「今のような豊かすぎる環境からは、やる気や、根性といったものは、育ちにくい」、ということだけは間違いないようです。
いま、教育をめぐってさまざまな問題がおきていますが、私はこの問題の原因のほとんどが「豊かさそのものにある」と思っていてます。だからこそ、その解決がむずかしいのです。

 それでは、過保護な親にならないためにはどんなことに気をつけたらよいのでしょうか。 そこで 次回は、「過保護な親にならないために」について考えてみたいと思います






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