『通知表について考える』 まもなく1学期も終わり、子供達にとってたのしい夏休みがやってきます。 また、教師にとっては通知表作成のため大変忙しい時期でもあります。 ところで通知表は、いったいどのようにつけられるているのでしょう。 いちばん中心になるのはやはり1学期中におこなったテストの総合点ですが、 それだけではありません。 実技をともなう教科 たとえば体育(保健体育)とか音楽、図工(美術)技術家庭(中学校)などでは、実技や作品なども成績に加味されます。 そのほか授業中の活動の状況や態度などを含め総合的に評価します。 この程度のことは皆さんはよくご存じのことと思いますが、教師によってその評価のやり方は千差万別で、機械的にテストの結果だけで評価してしまう教師、実技の成績だけで評価してしまう教師などさまざまです。 勿論、教師に気に入られてない子などは不利になる場合もあります。 本当のことを申しますと、私にとって、通知表作成ほどいやな仕事はありませんでした。 それは、通知表をために、子供達を序列化(ランクづけ)しなくてはならないからです。 子供達には、どの子にも、がんばったところ、あるいは伸ばしてやりたいところがあるはずですが、それにもかかわらず、通知表作成のために無理やりランクづけをしなければなりません。 しかもこのランクは、ご承知のとおり、小学校では3段階(低学年)から5段階(高学年)、中学校では5段階で行なわれているのが一般的です。そしてそれぞれの段階で与える人数(数)が%で決められてしまっているので、いくらがんばっても、成績を上げてやれない子も出てきてしまうのです。 通知表が相対評価制をとっているためにそんな矛盾が出てくるわけです。 良心的な教師なら誰でもいろいろな悩みをかかえながら通知表を作っているのが実態です。 このように、子どもにとっても、親にとっても、また教師にとっても問題の多い通知表は、どうしても学校が発行しなければならないのでしょうか。 結論から申しますと決してそんなことはありません。 作る必要がなければ通知表なんか発行しなくてもよいのです。 現に全国の学校のなかで、通知表を発行していない学校もありますし、いろいろ工夫をこらして子どもや親のために役立つような通知表を発行している学校もあります。 ですから、お宅のお子さんがもってくる通知表がお子さんにとってマイナスになるようなものであれば、学校と保護者がよく話し合って改善(または廃止)することは可能です。 私は個人的には現在多くの学校で発行しているような様式の通知表ならばやめたほうがよいと考えます。 要は、どんなものが、子どもにとってプラスになるかが大切になるのです。 お父さん、お母さん、お子さんが通知表をもってきたら、結果の善し悪しにかかわらず、お子さんを励ますきっかけとして通知表を活用してみてはいかがでしょうか。 なにも、学校の成績(学習能力)だけが、その子の能力の全てではないのですから。 次回は『夏休みを どう過ごさせるか』について考えましょう 『 お礼 』 古里様 、岡本様、 庄司様、 上野様、 松尾様 貴重なご意見、ご質問どうもありがとうございました。私の拙文をお読みいただき大変 うれしく思います。 皆さんのご期待に添えるような投稿ができるよう これからもがんばりたいと思います。 なお、学校の活動(行事)にあわせて 投稿して参りますが、教育相談的なものについては その都度 投稿したいと考えておりますので、これからもどうぞよろしくお願いします。 |
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